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進化を続けるネットワーク技術の大規模実験検証基盤

Network Testbed JGN-X

JGN-Xインタビューvol.001

イメージテストベッド研究開発推進センター
下條真司 センター長

下條真司センター長に訊く
『JGN-Xが目指す先とは?』

-研究者とユーザで創造する"新世代ネットワーク"が拓く未来-

JGN-Xが新世代ネットワークのプロトタイプ構築を目指してスタートし、1年余りが経ちました。
「JGN-Xって何?」「どんな研究や実験をしているの?」「新世代ネットワークで何が変わるの?」という疑問にお答えするため、2012年度は『JGN-Xの現在、そして明日 -ネットワークはJGN-Xから新世代へ』というテーマのもと、4回シリーズで当センター長やユーザ・研究者の方々にお話を伺います。


今年度のインタビュー第1回は「JGN-Xが目指す先とは?」という内容で、テストベッド研究開発推進センターの下條センター長に、JGN-Xの位置づけや目的、新世代ネットワークが拓く未来などについて、じっくりお話いただきました。

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1. JGN-Xは研究者やユーザが一緒に新世代ネットワークを遊び・学ぶ“砂場”
― 失敗を恐れず、インターネットのイノベーションにむけて、いろいろな利用をしてほしい ―

───「新世代通信網テストベッドJGN-X」の役割をわかりやすくご説明いただけるとうれしいのですが・・・。

そうですね、このテストベッドというのは、子供が遊ぶ砂場だと考えていただくといいと思います。砂場におもちゃがあると、自由に触って新しい使い方を発見したり、遊びが生まれたりしますね。つまり、JGN-Xは、砂場に新世代ネットワーク技術というおもちゃを並べ、研究者やユーザが一緒になって遊んだり学んだりしながら、新しい遊び=ビジネスや研究を創造していただく場所なんです。

───なるほど、JGN-Xは研究者やユーザが一緒になって新世代ネットワーク技術を遊び・学ぶ「砂場」ですか?

車づくりでもなんでも技術の限界を超えるために必要なものは、「作りながら学んで遊ぶ、遊びながら作っていくUser Based Innovation」なんです。JGN-Xでは、そのイノベーションをネットワークという技術においてやろうとしています。僕が生まれた頃、ネットワークのテクノロジーと言えば電話でしたが、今ではインターネットにとって変わられていますね。インターネットが出てきた当時、通信キャリアは「おもちゃレベルだ。使いものにならない」と言っていましたが、僕ら学生はインターネットで遊びつつ、研究を進めていく中で徐々に育ち、大きな力を持つネットワークになったんです。
しかし、今インターネットも40年が過ぎて成熟期を迎え、かつての電話と同様いろいろな問題や社会的要求が出ており、それらを治療しなければならない局面になってきました。そこで、出てきたアイデアが新世代ネットワークで、この技術を使ってインターネットをもう一度抜本的に作り直そうという動きになっています。JGN-Xの始まりであるJGNは1999年にインターネットのブロードバンド化を目指して運用を開始しましたが、4代目のJGN-Xでは、インターネットを作り直すためにその新世代ネットワークの遊び場所を作ろうとしています。

───新世代ネットワークと今までのネットワークの違いはなんでしょう?

今までネットワークというと、研究者やユーザが「こういう使い方をしたい」と思っても時間もお金もかかり、簡単に動かすことができないスタティックなものだったんですね。それに対して、SDN(Software Defined Network)という考え方がキーワードとして出てきています。ユーザがソフトウェアを利用して自分たちだけが使えるネットワークを自由にデザインできるので、多様で自分たちにあったセキュアなネットワークになります。それを浸透させようというのがJGN-Xの1つの役割です。

───では、JGN-Xが目指している新世代ネットワーク技術とは?

その新世代ネットワークの中には、NICTが作っている光パス・パケットという新しいルータや仮想化ノードという新しい技術がちりばめられています。 これら仮想化ネットワーク技術は、砂場の例でいうと、たくさんの子供が1つの砂場で遊ぶと、城をつくりたい・穴を掘りたい・走り回りたいなどいろいろで、グチャグチャになってしまうけど、それをうまくレイヤを分けて、安全に遊べるようにする技術なんです。それを支えるインフラをJGN-Xの研究者が作っています。

───仮想化ネットワーク技術を利用すれば、JGN-X上でいろいろな研究や実験が混在していても、互いに干渉せず、同時にセキュアに使えるんですね。でも、研究者はともかく、ユーザには使い方が難しくないですか?

はい、できたばかりの粗削りの技術ですから、今は技術やサービスを作っている研究者とユーザが一緒になって遊ぶフェーズ。それぞれのサービスの裏にJGN-Xの研究者がついており、ユーザの要望に合わせて「どうやったら使えるか」とテクニカルな部分の対応をしています。 ユーザは難しいことを気にすることなく、利用できる環境にしたいと思っています。
遊び方がわからない新入生のユーザに対しても、手取り足取りアシストしてくれるガキ大将(笑)というか先輩がいる。ファシリテートしてくる場というのも、JGN-Xの役割ですね。

───こういう環境と体制の中で、JGN-Xが目標とする新世代ネットワークの着地点は・・・?

もちろん、JGN-X上で多くの研究者やユーザが遊び方を工夫して、砂場がにぎやかになって、さらに新しい遊び方、つまり新しい日本のビジネスにつながるというのが、一番いいことですね。実験や研究ですから失敗して、一時的にネットワークが止まってもいいんです。ここで遊びながら作ってうまくいったものが、将来的な新世代ネットワークのコアになればいいんです。通信キャリアがデイリーに運用できるようなビジネスの完成品の技術でなく、そこにつながる形が見えればJGN-Xは成功と言えると考えています。

───だから、プロトタイプ構築を目指しているんですね。



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JGN/StarBEDの進化JGN/StarBEDの進化と
ネットワークに対する社会的
要求(課題)


拡大

























◆今、JGN-Xで利用できる
新世代ネットワーク技術

  • IP仮想化環境
    (仮想化マシン・
     IP仮想化ルータ)
  • IP仮想化サービス
  • OpenFlowサービス
  • DCNサービス
  • 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)
  • 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)
    総合テストベッド研究開発推進センター テストベッド連携企画室

    〒100-0004 東京都千代田区大手町1-8-1 KDDI大手町ビル21F
    TEL:03-3272-3060   FAX:03-3272-3062   E-mail:jgncenter@jgn-x.jp
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